2022年度第1回例会(通算:第50回) フリー・コンサート in 松本記念音楽迎賓館

2022年度第1回例会「フリーコンサート」報告

 

新年が明け今年の成人式の日にあたる1月9日に例会の一つとして行われる「フリーコンサート」が開催されました。会場は世田谷にある「松本記念音楽迎賓館」のAホールで8名の参加者による今回のコンサート。講師には坂由里さんをお迎えいたしました。

 

参加者の演奏は終演後の講評の坂さんの第一声「皆様、お疲れになりませんでしたか?素晴らしく内容の濃い演奏会でしたね・・・」という言葉が示す通り、それぞれの持ち時間15分に自分の個性を色濃く反映させた大変充実したものでした。途中換気休憩を含め、2時間以上にわたり鳴り響いたチェンバロ演奏は作曲家も多岐に渡り、聴衆もスタッフもどっぷりとチェンバロの世界に浸ることができました。出演者の集合写真を取った後、このフリーコンサートの特色でもある講師・坂さんから参加者一人一人への講評が始まり、時折漏れ聞こえる笑い声に企画側も充実感を感じることが出来、安堵いたしました。

 

年1回ではなく・・・と言う声も寄せられるなど、コロナ禍で開催見送りの時期を経験した今、再度このような催しの重要性をスタッフ一同感じることができました。

 

ご参加頂いた皆様、また応援に駆けつけていただいた皆様、本当にありがとうございました。

 

参加者:8名

お客様:10名

スタッフ:4名(調律:安達氏含む)

 

【当日プログラム】

1. 持田 真花

G.フレスコバルディ:さまざまな主題とアリアによる12のカプリッチョ第1巻

「フィアメンガのバスによるカプリッチョ第5番」

 

フランソワ・クープラン:第13組曲(第3巻)より

「ゆりの花ひらく」、

「フランスのフォリア、またはドミノ」

-1.透明なドミノをまとった純血

-2.ピンク色のドミノをまとった羞恥

-3.肉色のドミノをまとった情熱

-4.緑色のドミノをまとった希望

-5.青色のドミノをまとった貞節

-6.銀色のドミノをまとった忍耐

-7.紫色のドミノをまとった倦怠

-8.色とりどりのドミノをまとった媚態

-9.緋色と枯れ草色のドミノをまとった年老いた伊達男や宮廷人たち

-10.黄色いドミノをまとったお人好しのコキュたち

-11.ムーア風の濃い灰色のドミノをまとった無言の嫉妬

-12.黒いドミノをまとった狂乱または絶望

 

2. 北村万里江

J.S.バッハ : 最愛の兄の旅立ちに寄せるカプリッチョ 変ロ長調  BWV992

 

 

3. 加賀才盛

ヨハン・ヤコプ・フローベルガー : トッカータ第9番

 

ルイ・クープラン : 組曲イ短調より

プレリュード

アルマンド

クーラント

サラバンド

 

ジャック・デュフリ : クラヴサン曲集第3巻より

「三美神」

 

 

4. 石井美紀

J.S バッハ : イギリス組曲 第3番 ト短調 BWV808 より

プレリュード

アルマンド

サラバンド

ジーグ

 

 

5. 穴田みきこ

F.クープラン : Les Bergeries 

J.デュフリ : La Felix, Les Graces (三美神)

ボワモルティエ :  La Ferenetique (狂乱)

 

 

6. 西田理恵

L. クープラン : 組曲ハ長調より プレリュード

J.J.フローベルガー : 第12組曲 ハ長調 FbWV612

 

 

7. 執印剛史

J.H.ダングルベール : クラヴサン曲集より 

前奏曲 ト短調、アルマンド ト短調、アルミードのパッサカリア

 

 

8. 中山 結菜

L.クープラン : 組曲 ニ長調 より プレリュード

J.J.フローベルガー : 組曲 第27番 ホ短調 FbWV627 

アルマンド「ライン川渡の船中で重大な危険に遭遇して作曲」

クーラント

サラバンド

ジーグ

J.J.フローベルガー:トッカータ 第12番 イ短調 FbWV112 

 

 

【当日の感想】(当日のアンケートより 参加者/お客様)

・講評にありました通り、密度の濃い演奏会でした。また個人的にも大変参考になる講評をいただきました。今後の演奏活動にも大いに役立てたいと思います。

・〜様々な曲を今日は聴くことができました。(アンサンブルも聴きたかったです!)今後も、色んな機会を活用させていただき学びを深めていきたいと思います。

・〜チェンバロの低音域の音がしっかり響き、ハーモニーの響きを感じることができ弾きやすかったです〜

・〜ピアノと違い強弱があまりつけられない楽器がチェンバロだといわれていますが、全くそのようではなく演奏者によって強弱、テンポのゆれ、味わいなどが、じっくり聞くことができて、大変、充実した豊かな時間を過ごすことができました〜

・〜飽きることなく2時間が過ぎました。これからもこのような企画を期待しております

・〜チェンバロを熱心に学ぶ方が多くいらっしゃり、そのレベルの高さにも、とても感じ入りました〜

・チェンバロを愛して、真剣にとりくんだいる方々の中で、演奏させていただき、とても刺激をいただきました〜

・講師の先生からのお言葉から学ことが大く、これからの勉強に生かしていきたいと思いました〜

・毎年のように参加してはおります〜今年は少し気持ちよく弾くことができてそれなりによかったです

 

 

日本チェンバロ協会2022年度第1回例会(通算:第50回)

フリー・コンサート in 松本記念音楽迎賓館 

 

響きの良い素敵な空間で、本格的なチェンバロを使ったコンサート。プロのチェンバロ奏者による講評もあります。

昨年から再開し、コロナ禍での感染防止対策を行った上での開催です。 

日頃の練習の成果を発表しませんか?

 

2023年1月9日(月・祝)

14時開演 (開場13:30) 

入場無料 - 定員25名 要予約

 <ご入場の際:要マスク、検温あり> 

 

会場 松本記念音楽迎賓館

所在地:東京都世田谷区岡本2-32-15

電 話:03-3709-5951

http://ongakugeihinkan.jp/

 

講師

坂 由里(ばん ゆり)

東京藝術大学作曲科卒業。古楽研究会にてチェンバロと通奏低音の研鑚を積む。04年、チェンバロのための作品によりアメリカのアリエノール作曲賞佳作入選。作曲を石桁真礼生、チェンバロを鍋島元子の各氏に師事。共訳書にE.バイアーノ「チェンバロ教本」(Ut Orpheus)など。東京藝術大学声楽科伴奏助手を経て、現在、聖グレゴリオの家宗教音楽研究所、東京音大民族音楽研究所、各講師。

 

 

 

【募集要項】                 

◆募集人数 :8組(ソロ、アンサンブル)

※定員に達したため募集を締め切りました。

  先着順。定員に達した時点で締め切らせて頂きます。 

  チェンバロ奏者を含み3人までのアンサンブル

 

◆演奏時間:1枠15分以内 

  当日、会場で15分程度のリハーサル時間あり

 

◆使用楽器:フレンチ2段鍵盤18世紀様式 

  FF-f3 61鍵 8ʼ ×8ʼ ×4ʼ バフストップ付 

  ピッチ a=415 

 

◆参加費:一般 5,000円/学生3,000円 

 日本チェンバロ協会会員、サポーター1,000 円割引 

 アンサンブルの場合は共演者一人につき 500 円増 

 

◆申込方法:下記「お申し込みフォーム」 よりお申込みください。 

※フォームは12/1に公開します。

 

 

申込期間 

2022年12月1日(木)~12月31日(土) 

 

お問合せ

日本チェンバロ協会 例会係 

cembalo.reikai@gmail.com    

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