出演者情報

5月18日(土)

【演奏】 

13:00~16:00 土居 瑞穂(レクチャーと演奏)

17世紀フランスのプレリュード・ノン・ムジュレ~リュートスタイルのクラヴサン楽派~

 

16:30~17:30 﨑本 麻見 

異国のフランス音楽~ブリュッセルのクラヴサン曲集とライプツィヒのフランス風序曲~

 

【講演】

15:00~16:00 安達 正浩(チェンバロ製作家) 

チェンバロミステリーシリーズ~何がどうなってフランスチェンバロ?~

 

5月19日(日)

 【演奏】

13:00~14:00  辛川 太一 

17世紀のクラヴサン楽派~シャンボニエールとその弟子たちの音楽~

 

16:30~17:30 三和 睦子 

2台のチェンバロで巡るヴェルサイユの時代

 

【講演】

15:00~16:00 平尾 雅子(ヴィオール奏者)

「サラバンド」について~起源からバッハに至る歴史を探る~

 

土居 瑞穂(どい みずほ)

 

東京藝術大学器楽科古楽専攻卒業、同大学院を修了。チェンバロを鈴木雅明氏に師事。東京藝術大学助手を務める。

チェンバロ、オルガンの通奏低音奏者として、オーケストラや音楽祭、講習会、NHK「FMリサイタル」、バッハ・コレギウム・ジャパン等のレコーディングに参加出演。バロックヴァイオリンの廣海史帆とアンサンブル・ヴェルジェを2018年より主催。古楽器の演奏家や歌手をゲストに招き、17.8世紀のプログラムを中心とした演奏会を行なっている。日本チェンバロ協会会員。

 

【レクチャーと演奏】

17世紀フランスのプレリュード・ノン・ムジュレ ~リュート・スタイルのクラヴサン音楽~

この公演は、演奏会枠として周知させていただいておりますが、フランス・クラヴサン音楽の

重要なレパートリーである形式の一つ『プレリュード・ノン・ムジュレ』を紐解くために、奏

者ご自身が用意された資料をもとに、部分的に音出しをしながら、リュート・スタイルについ

て話を進めていくというレクチャーの形をとります。そして、最後に2曲の異なる作曲家のプ

レリュードを演奏していただけるということで、大変興味深い1時間になること間違いありま

せん!

 

<演奏予定作品>

J.J.Froberger (1616-1667)

Lamentation,faite sur la tres douloreuse Mort de Sa Majeste Imperiale,Ferdinand le Troisiesme,et se

joüelentement avec discretion in f

皇帝フェルディナント3世の悲しい死に寄せる哀悼歌 ヘ調 

J-H.d´Anglebert (1628-1691)

Prélude non mesuré in d プレリュード・ノン・ムジュレ 二調

 

﨑本麻見(さきもと あさみ)

 

東京藝術大学楽理科卒業後、同大学院修士課程チェンバロ専攻修了。文化庁新進芸術家海

外派遣制度研修員としてオランダのデン・ハーグ王立音楽院で学んだ後、ベルギーのブリ

ュッセル王立音楽院を経て、ルーヴェンのレメンス音楽院修士課程を最優秀の成績で修了

。チェンバロを大塚直哉、ジャック・オッホ、パトリック・アイルトン、クリス・ヴェル

ヘルストの各氏に師事。ルーヴェンの「ポリフォニーの家」において同館所蔵のチェンバ

ロによる演奏会を開催、ブリュッセルでのMidis-Minimes音楽祭やユトレヒト古楽音楽祭フ

リンジコンサートに出演するなど、ベルギーとオランダを中心にソリストや通奏低音奏者

として活動。また、フランスのロワイヨモン修道院にてジャン=リュック・オー氏による

マスタークラスに参加し、REMA(ヨーロッパ古楽ネットワーク)による同地でのイベン

トの中で演奏。2018年には東京にて文化庁新進芸術家海外研修員コンサートに出演。2021

年に日本へ拠点を移し、八ヶ岳高原音楽堂専属チェンバリストとして「八ヶ岳カラマツチ

ェンバロコンサート」に定期的に出演するなど、活動の場を広げている。

 

演奏予定曲目

◆J.-H.フィオッコ:アルマンド、嘆き、フランス風 他

◆J.-F.ダンドリュー:ハーモニー

◆J.S.バッハ:フランス風序曲

 

辛川太一(からかわ たいち)

 

兵庫県出身。6歳でピアノをはじめ、9歳でチェンバロに出会う。東京藝術大学音楽学部器楽科チェンバロ専攻および同大学院音楽研究科チェンバロ専攻をいずれも首席で卒業。在学時には安宅賞、三菱地所賞、アカンサス音楽賞及び大学院アカンサス音楽賞を受賞。また、スイス、バーゼル・スコラ・カントルム音楽院マスターカテゴリー・チェンバロを首席で卒業。マスターリサイタルでは審査員全会一致の満点採点を獲得。卒業式にて代表演奏を務める。2023年秋に日本に完全帰国し、関東を拠点に演奏活動及び後進の指導に励んでいる。2018年国際古楽コンクール<山梨>及び、2019年ミラノ国際チェンバロコンクールでいずれも最高位を受賞。2017年ブルージュ国際古楽コンクール、2022年バッハ国際コンクールでセミファイナリスト。これまでにピアノを島敏子氏に、チェンバロ・通奏低音を大塚直哉、フランチェスコ・コルティ、ヨルク=アンドレアス・ベティヒャーの各氏に、オルガンを廣江理枝氏に師事。

藝大レーベル Vol.2~ 未来の名手たち~-Next GenerationにてCDデビュー。リコーダー奏者の譜久島彰氏とともに古楽演奏会シリーズ 『バロックの趣』を主宰、好評を博す。その他国内外でソロ及び通奏低音奏者として幅広く活動している。スタジオ ピオティータ・レジデントアーティスト。古楽オーケストラ La Musica Collanaメンバー。アルル音楽教室チェンバロ講師。

 

演奏予定曲目

◆J.C.シャンボニエール:パヴァーヌ『神々の対話』

◆L.クープラン:組曲ハ長調より抜粋

◆J.-H.ダングルベール:組曲ト短調より抜粋

 

 

三和 睦子(みわ むつこ)

 

桐朋学園大学古楽器科チェンバロ専攻卒業後、同大学研究科修了。

相愛大学講師を経て、兵庫県新進芸術家海外留学助成事業の第1期生としてベルギー・ゲント王立音楽院に留学し、最高栄誉賞付きディプロマを得て卒業。同年、オーストリア・スティフトメルク古楽コンクールで特別賞を受賞。同年から2015年までブリュージュ国際古楽コンクール公式伴奏者。ソリストとしては、ブリュージュ国際音楽祭、ユトレヒト古楽祭、フライブルク国際音楽祭、リューベック・オペラ座コンサートシリーズなどに出演。また室内楽奏者として、イル・フォンダメント、レ・ザグレマンの他、ベルギー・フランドルオペラ座、ブラジル・サンパウロ市立劇場のオーケストラなどと共演する。NHK-BS「クラシック倶楽部」、NHK-FMなどに出演。日本で初めてのソロCD「J.S.Bach Transcriptions」がレコード芸術特選盤および優秀録音に選ばれた。1999年から2006年まで、ゲント王立音楽院講師。チェンバロを鍋島元子、鈴木雅明、J.ホワイトローの各氏に、文化庁在外研修員としてパリでN.デ.フィゲイレド氏に師事。現在、同志社女子大学講師。ヨーロッパ、日本で演奏活動を行なっている。

 

プログラム:

J.-H. ダングルベール(J.-H.D’Anglebert)第3組曲 ニ短調から(クラヴサン曲集1689)

Troisième Suite - ré mineur ( Piéces de clavecin1689)

プレリュード(Prélude)

アルマンド(Allemande)

クラント(Courante)

ドゥーブル・ドゥ・ラ・クーラント(Double de la Courante)

サラバンド(Sarabande)

ジグ(Gigue)

 

F. クープラン(F.Couperin) 第15オルドルから(クラヴサン曲集 第3巻)

Quinziéme Ordre(Troisiéme livre de pièces de clavecin)

摂政あるいはミネルヴァ( La Régende ou la Minerva)

ドド、あるいはゆりかごの愛子(Le Dodo ou L’amour ou Berçeau)

軽はずみ(L’evaporée)

シャブイユ公女、あるいはモナコのミューズ (La Princesse de Chabeüil ou la Muse de

Monaco)

 

J.Ph.ラモー(J.Ph.Rameau)クラヴサン曲集1724年より

Pièces de clavecin 1724

女神たちの対話(L’entretien Des Muses)

つむじ風(Les Tourbillons)

優しい嘆き(Le Tendres Plaintes)

 

C.B.バルバトル(C.B.Balbastre)クラヴサン曲集第1巻から

Premier livre de pièces de clavecin

ラ・リュジャック(La Lugeac)

ラ・モリソー(La Morisseau)

 

 

平尾 雅子(ひらお まさこ)

 

京都に生まれる。国立音楽大学楽理科卒業後、スイスのバーゼル・スコラ・カントルムにてディプロマを取得。さらにオランダのハーグ王立音楽院に研鑽を積む。故大橋敏成、ジョルディ・サヴァル、ヴィーラント・クイケン各氏に師事。在欧中はエスペリオンXX のメンバーとして活動した。帰国後独自の研究とアイディアに基づく様々な演奏会を企画し、日本のヴィオラ・ダ・ガンバ音楽の普及に尽力している。CD録音も手がけ、コジマ録音(ALM)より《マラン・マレの横顔》 I~V (全盤レコード芸術誌特選盤。IVは第45回レコード芸術アカデミー賞 [音楽史部門] 受賞)、《ディエゴ・オルティス、ルネサンス装飾の粋、レセルカーダ集&典礼曲集》(同誌および朝日新聞特選盤)、《フランソワ・クープラン ヴィオルのための音楽》(同誌特選盤)等多数リリースされている。オルティス著『変奏論』(1553)を翻訳 [アルテスパブリッシング]、楽譜 Ortiz : Recercate を編集 [Edition Offenburg]。2017年度まで国立音楽大学、京都市立芸術大学で非常勤講師を務めた。富山古楽セミナー講師。2018年よりドイツ、ケーテンにおけるバッハ-アーベル・国際ヴィオラ・ダ・ガンバコンクール審査員。

 

 

講師より講演内容紹介:

「アルマンド、クーラント、ジーグと共にバロックの組曲に必ず登場する舞曲サラバンド、実はその長い歴史の中で大きな変貌がみられました。起源からバッハに至るまで、どのように移り変わっていったか、実演を交えながらその過程を探ります。」

 

 

安達 正浩(あだち まさひろ)

 

東海大学応用物理学学科入学と同時に鍋島元子主宰古楽研究会オリゴエトプラクティカに入会。そこでチェンバロのレッスンを受ける。

東海大学応用理学修士課程入学時に、久保田彰氏の新作チェンバロの見学会に参加、そのままスタッフとしてチェンバロ製作修行にはいる。その後、デビットレイ氏の招きでフランスへ移る。

パリの仕事で吉田令氏と知り合いその後、氏に師事し、ラゴデンヌ村で、チェンバロの古典的製作法を学ぶ

1994年、日本に帰国。名古屋で工房を始め現在に至る。

 

 

 

安達氏は「チェンバロの日!2024」に向け、初期フレンチチェンバロを目下製作中とのことです。

製作過程の画像をこちらでご覧ください!

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