日時:2013年5月3日・4日
場所:松本音楽記念音楽迎賓館
東京・世田谷の「松本記念音楽迎賓館」にて開催された主催行事は、無事に終了したしました。予想を上回るお客様のご来場があり、運営員一同、感謝の気持ちでいっぱいです。昨年はチェンバロ奏者第1世代に焦点を当てましたが、今回は日本の製作家によって作られた多種多様のチェンバロをクローズアップし、多角的にこの楽器を掘り起こし、皆様にご紹介したいという目的で計画されました。そしてこの館に置かれているプレイエル社のランドフスカ・モデル・クラヴサンと共に、チェンバロ8台、最初期のフォルテピアノであるクリストフォリ・モデル、鍵盤付きダルシマー(アルノー・モデル)を加えた11 台の楽器が勢揃いし、数年前には考えられないような大変贅沢な、そして充実した催しを開催する事が出来ました。
持ち込まれた楽器は数台ずつ3つの部屋に置かれ、それぞれチェンバロ奏者による有料演奏会、楽器説明、試奏タイム、また、チェンバロ学習者によるフリーコンサートの開催、ランドフスカ・モデルが置かれた部屋(サロン)では所有者みずからによる楽器解説とランドフスカにまつわる話(対談形式)が、そしてDVD鑑賞、SPレコード鑑賞等が行われました。この館の奥まったところにあるCホールではチェンバロの模型見学、物販(アカデミア、ユニヴァーサル)も行われ、さらに、日本式庭園にあるお茶室では、先着40名限定(有料)でお抹茶が体験出来るサーヴィスも館側でご用意頂き、天気に恵まれた2日間は、絶好のいやしの場にもなりました。このような各部屋ごとに分かれた催し以外、置かれた楽器すべてを解説付きで巡る「演奏付きガイドツアー」、交流の場となる「懇親会」、2日目は、日本のチェンバロ製作史を振り返る「座談会」も行われ、チェンバロという楽器の歴史、そして、我が国での製作の曙と現在、そしてこれからを考える、という重要な課題も多くの方と共有する、という貴重な時間を持つ事が出来ました。
*詳しい事は、現在発売中の「古楽情報誌アントレ7・8月合併号」に報告を掲載しておりますので、お手に取りお読み頂けましたら幸いです。