8/9に第2回例会(於: Salon de ぷりんしぱる/大阪)が開催され、三島郁さんに「鍵盤上の作曲実践法としての通奏低音 ー18世紀ドイツ、イタリアの理論よりー」
の講演を行なっていただきました。
A.スカルラッティの「Lezzioni」を例に、イタリアでの「パルティメント」には、
伴奏としての通奏低音の延長線上に作曲実践があったことをお話しくださいました。
又、ドイツの例として、まずJ.S.バッハの口述筆記で残された資料を例に、
4声和音進行からフーガに至る作曲訓練が行われていたことや、
ハイニヒェンの「作曲における通奏低音 Der Generalbass in der Komposition」(1728)を例に、
18世紀ドイツ語圏の通奏低音に関する書物では作曲理論としての和声理論も示していること、
A.スカルラッティのカンタータへのハイニヒェンによる和音付けの例をみると、
当時の趣向も垣間見ることができることなどもお話しくださいました。
数字付低音譜が様々な役割を担っていることを見せていただいた時間でした。
三島郁さん、ありがとうございました。
日本チェンバロ協会 2019 年度 第2回例会 ( 通算 : 第40回 )
鍵盤上の作曲実践法としての通奏低音 -18 世紀ドイツ、イタリアの理論を中心に -
バロックから 19 世紀までの鍵盤楽器音楽の作曲・演奏論、記譜論について研究されてこられた三島郁氏とともに、 作曲実践法としての通奏低音について、再考する時間を持ちたいと思います。
本例会はどなた様でもご参加いただけます。是非ふるってご参加ください。
講師 : 三島 郁 (みしま かおる) [日本チェンバロ協会会員]
東京学芸大学大学院修士課程修了後、ケルン大学に留学、大阪大学大学院文学研究科で音楽学専攻、博士課程修了。博士(文学)。 専門は西洋バロック期から 19 世紀までの鍵盤楽器音楽の作曲・演奏論、記譜論。チェンバロ、通奏低音を亀谷喜久子、岩渕恵美子、 C. チェラジの各氏に師事。国内外でバロック期の音楽やチェンバロに関するレクチャーやコンサートを企画・開催。 日本古楽アカデミー、メンバー。現在、京都市立芸術大学、同志社女子大学、大阪音楽大学、大阪教育大学、甲南女子大学、 神戸山手女子高等学校、各非常勤講師。
2019年 8月 9日(金) 19:00-20:30 (18:40開場)
会場 : Salon de ぷりんしぱる
( 大阪市西区土佐堀 1-6-5 二口ビル 2F / アクセス : 大阪メトロ 四ツ橋線「肥後橋駅」 3 番出口より西へ徒歩 4 分)
参加費
◇ 一般 2,000 円
◇一般学生 1,000 円
◇日本チェンバロ協会サポーター 1,000 円
◇日本チェンバロ協会会員・学生会員 無料
☆当日受付にて会員証、学生証をご提示ください。
ご予約・お問い合わせ 日本チェンバロ協会 例会係
cembalo_events@yahoo.co.jp (☆メール件名に「8/9 関西例会」とご記入ください。)
Tel.050-3575-1282 (11:00-21:00)
2019年度 第2回(通算 第40回)の時の様子