2023年度 第2回例会(通算:第54回)

2024年2月17日(土)


第1部 (12:30開場 13:00開演 予約制)

フリーコンサート(講師:A.ハッキネン)

響きの良い素敵な空間で、本格的なチェンバロを使ったコンサート。今回は関西・神戸での開催です。講師にはA.ハッキネン氏をお迎えしています。

日頃の練習の成果を発表しませんか?

 

 

第2部 (17:30開場 18:00開演 予約制)

レクチャーコンサート~アーポ・ハッキネン氏をお迎えして

「巨匠とその音楽 / J.S.バッハ、C.P.E.バッハ、D.スカルラッティ」

3人の大作曲家の作品演奏と彼らにまつわる話をちりばめての演奏とお話しによるひととき

 

 

会場:La Sala di Orfeo (音楽サロン ラ・サーラ・ディ・オルフェオ)

兵庫県神戸市東灘区向洋町中1-18-204

【電車】JR住吉駅または阪神魚崎駅で六甲ライナーに乗換え、アイランドセンター駅にて下車、徒歩3分

 

 

 

A.ハッキネン Aapo Häkkinen

 

アーポ ハッキネンは、ヘルシンキ大聖堂の合唱団員として音楽教育を開始。13歳でチェンバロを始め、シベリウス・アカデミーでエリナ・ムストネンとオリ・ポーサン(オルガン)に師事した。1995年から1998年までアムステルダム・スウェーリンク音楽院でボブ・ファン・アスペレン氏に師事し、1996年から2000年までパリでピエール・ハンタイ氏に師事、グスタフ・レオンハルト氏の寛大な指導と激励も受けた。1998年に学位取得後すぐに、ブルージュチェンバロコンクールで第2位とVRT賞を受賞。また、イタリア音楽の解釈により、1997 年に北ドイツ国立音楽賞特別賞を受賞。チェンバロのほかに、オルガン、クラヴィコード、フォルテピアノでも定期的に演奏しています。彼はシベリウスアカデミーと国際マスタークラスで教えています。2003年からヘルシンキ・バロック・オーケストラの芸術監督を務めている。

例会報告

先日行われた日本チェンバロ協会2023年度第二回例会(通算:第54回)のレポートです。

フリーコンサート、レクチャーコンサートにご参加いただいた皆様、神戸での例会開催にご協力いただいた関係各位、そしてアーポ・ハッキネンさんに御礼申し上げます。

会場:La Sala Di Orfeo(神戸 六甲アイランド)

2024年2月17日(土)

【報告】

13:00〜

第一部はフリーコンサート。天井の高いクラシカルな雰囲気の会場で、クープラン、フローベルガー、ベーム、ルクレール、マルシャン、バード、W.F.バッハと多様な作品が披露されました。アーポ氏は遠方から参加された方への配慮から、1人1人の演奏の後にコメントをされました。終始なごやかな雰囲気で、聴きに来られた方々も楽しんでおられました。

通訳:三島郁氏。

演奏5組(6人)

参加者11名

18:00〜

第二部はアーポ・ハッキネン氏レクチャーコンサート。

J.S.バッハの熱演から始まり、C.P.E.バッハのクリアかつ豊かで多彩な音色に感情が揺さぶられます。

その後は8曲連続でD.スカルラッティの異国情緒あふれる世界観を堪能。アーポ氏の1音1音繊細でありながら自由な演奏に、チェンバロって楽しい、もっと聴きたいそして弾きたいと心躍りまくった1時間超でした。

参加者18名

例会係M.N

【フリーコンサートプログラム】

1. 徳光由佳里

F.クープラン:クラヴサン曲集第2巻 第12オルドル

双子、親密、粋、コリバント、

ヴォーブレ、糸紡ぎ、ブロノワーズ、アタランタ

2. 加賀才盛

フローベルガー:トッカータ12番

ベーム:組曲ヘ短調

3. 小林美紀(チェンバロ)

柘植章子(フラウト・トラヴェルソ)

J-M. ルクレール:ソナタ 作品2-3 ハ長調

4. 執印剛史

L. マルシャン:クラヴサン曲集第1集より

プレリュード、アルマンド、サラバンド、シャコンヌ

5. 奥山杏菜

W. バード:『ウィリアム・ピーター卿』のパヴァンとガイヤルド 

W. F. バッハ:ファンタジア ホ短調 (Falck 20)

【フリーコンサート参加者の感想(抜粋)】

・聞きなれない曲ですが、ステキな音で心が洗われました。この様なコンサートが数多く開かれる様になればいいですね。講師の先生もやさしいコメントで皆さん今後の参考になり貴重な時間でしたでしょう!!ありがとうございました。

・フリーコンサートには初めて参加しました。よい機会でした。このような会を知らない方も多いと思います。演奏家の舞台裏をのぞけて楽しい時間でした。ありがとうございました。

・良い響きの会場で美しいチェンバロの音を楽しめました。音量も十分であり会場の広さも丁度良いと思いました。トラヴェルソの音色もきれいでした。チェンバロと言えばJ.S.Bach、ヘンデル、スカルラッティが思い浮かんでいましたが、バラエティある作曲家の曲が聴けたのもよかったです。

・皆様の熱演とアーポ先生の温かくも深いコメントを聞けてとても勉強になりました。一人一人の講評をきけるのは自分が演奏しなかった曲についても勉強になり良かったです。

・講評もいただき有意義でした。講評は個別の方が色々ききやすくて良いかと思います。

・関西での開催ありがとうございます。皆さんそれぞれの個性がでていたと思います。もっと思いきって演奏してもいいかも。Sprezzatura とかAffettoのようなイタリア語はあちこちで使われるのですね。小学生の娘にとってもチェンバロがきけてよかったです。ちなみに今私は「最後はなぜかうまくいくイタリア人」という本を読んでいます。先生のイタリアの話をきいているとそうかもと思います。

【アーポ氏レクチャーコンサートプログラム】

J.S.バッハ(1685 ‒1750) Johann Sebastian Bach

ソナタ 二短調 BWV964 / Sonata in D minor

アダージョ、アレグロ、アンダンテ、アレグロ

Adagio–Allegro–Andante–Allegro

C.P.E.バッハ(1714 ‒1788) Carl Philipp Emanuel Bach

ファンタジアとフーガ ハ短調 H75.5 / Fantasia and Fugue in C minor

D.スカルラッティ (1685 ‒1757) Domenico Scarlatti

ソナタ ニ長調 K161 アレグロ / Sonata in D major, K 161 Allegro

ソナタ ニ長調 K535 アレグロ / Sonata in D major, K 535 Allegro

ソナタ ハ長調 K170 アンダンテ•モデラート•エ•カンタービレ ̶ アレグロ/ 

          Sonata in C major, K 170 Andante moderato e cantabile–Allegro

ソナタ ヘ長調 K518 アレグロ / Sonata in F major, K 518 Allegro

ソナタ ハ短調 K56 アレグロ・コン・スピリト/ Sonata in C minor, K 56 Allegro con spirito

ソナタ ハ短調 K303 アレグロ / Sonata in C minor, K 303 Allegro

ソナタ ホ長調 K206 アンダンテ / Sonata in E major, K 206 Andante

ソナタ ホ長調 K207 アレグロ / Sonata in E major, K 207 Allegro

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