「チェンバロの日! 2022」第1日目

『 過去と未来をつなぐ チェンバロの世界 ~ 日本チェンバロ協会10周年を記念して ~ 』

< 第1日目 > 5月21日(土) 12:30 開館 / 18:15閉館

13:00-14:00 [動画配信] 渡辺 孝 「パルティメントの歴史」

 

パルティメントの歴史 - ナポリの音楽院における教育システムを巡って
 
動画概要 : 「ナポリ楽派」、強いては「ヨーロッパ楽派」とも呼びうる、音楽史にその名を刻む高名な音楽家たちを排出した、17・18世紀のナポリにおける4つの音楽院で行われていた音楽教育とは?楽器演奏、ソルフェッジョ、作曲とともに、生徒たちの音楽教育の根幹の一つをなしていた「パルティメント」を巡り、その歴史を見ていきます。
 
 渡邊 孝 ― 東京音楽大学ピアノ専攻卒業。在学中にチェンバロを始め渡邊順生氏に師事。桐朋学園大学研究科(チェンバロ専攻)修了後、2002年より拠点をヨーロッパに移し、アムステルダム音楽院にてボブ・ファン・アスペレン氏に師事。その後ミラノ市立音楽院にてロレンツォ・ギエルミ氏にオルガンを師事し2010年にディプロマを取得。アンサンブル・コルディア(S.ヴェッジェッティ)、アンサンブル・ゼフィロ(A. ベルナルディーニ)などと演奏し、ソリスト、通奏低音奏者として録音・演奏活動を行っている。2004年に結成した「アンサンブル・リクレアツィオン・ダルカディア」は同年ボンポルティ国際コンクール(イタリア)で第1位を得た。2012年にJ.S.バッハ『ゴルトベルク変奏曲』をリリースしレコード芸術誌上において特選を獲得したほか、翌年リリースした『スヴェーリンク鍵盤作品集』もレコード芸術特選、レコード・アカデミー賞古楽部門にノミネートされるなど各方面から高い評価を得た。平成20年度文化庁芸術家在外研修生。2011年のボンポルティ国際古楽コンクールにおいて審査員を務めた。ブルーニコ(イタリア)の古楽講習会にて定期的にチェンバロのマスタークラスを受け持つ。現在スイス、ベルン音楽院でチェンバロ、通奏低音、歴史的演奏法を教えている。イタリア、パヴィア在住。

☆ 感染症対策のため、会場にご入場いただける人数制限がございます。
  動画上映のご鑑賞を希望される方は、入館チケットお申し込みの際にご入場予約をお願いいたします。

14:30-16:00 [講演] 本田 学 「耳に聞こえない高周波が音楽の感動を高める〜ハイパーソニック・エフェクト〜」

 

耳に聞こえない高周波が音楽の感動を高める 〜ハイパーソニック・エフェクト〜
 
講演概要 : チェンバロを含むいくつかの伝統的な楽器が奏でる音には、人間の耳で音として感じることができない20キロヘルツを遙かにこえた超高周波が豊富に含まれることが知られています。こうした超高周波を豊富に含む音は、脳の深部を活性化し、音楽の感動を高め、心身を健やかにすることが、先端的な脳科学によって明らかにされました。耳に聞こえない超高周波が脳に与える効果「ハイパーソニック・エフェクト」をご紹介しつつ、この現象から見えてくる音環境と人間との関わりについて考えてみたいと思います。
 
本田 学(ほんだまなぶ)
国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター

神経研究所 疾病研究第七部 部長
三重県出身。1988年京都大学医学部卒業。1995年京都大学医学研究科博士課程修了。米国国立保健研究所(NIH)訪問研究員、自然科学研究機構生理学研究所准教授などを経て、2005年9月から現職。東京農工大学客員教授、早稲田大学客員教授、東京大学ニューロインテリジェンス国際研究機構連携研究者等を兼任。これまでに、文部科学省学術調査官、科学技術・学術審議会専門委員などを務める。
主な研究テーマは、脳情報から精神・神経疾患の病態解明と治療法開発に迫る「情報医学」の体系化、ハイパーソニック・エフェクトを応用した「情報環境医療」の開発、感性脳機能のイメージング、非侵襲脳刺激による機能的治療法の開発など。

☆ 感染症対策のため、会場にご入場いただける人数制限がございます。
  動画上映のご鑑賞を希望される方は、入館チケットお申し込みの際にご入場予約をお願いいたします。

16:30-17:30 [演奏会] 西山 まりえ「チェンバロ〜巨匠達へのトリビュート」

 

チェンバロ〜巨匠達へのトリビュート

 

プログラム
 ・ヤン・ピーテルスゾーン・スウェーリンク Jan Pieterszoon Sweelinck
   トッカータ (イ調) 
Toccata in la
・ヨハン・ヤーコプ・フローベルガー Johann Jakob Froberger
     『ローマ王フェルディナント4世陛下のいとも悲しき死によせる哀歌』
     "Lamentation faite sur la tres douloreuse Mort de sa Majeste,
   Ferdinand le Quartriesme Roy des Romains 1654, et se joüe lentement avec discretion"
・ヨハン・セバスティアン・バッハ   Johann Sebastian Bach
  トッカータ ホ短調 BWV914    
Toccata, e-Moll, BWV914
・ジャン=フィリップ・ラモー Jean-Philippe Rameau
  ミューズ神たちの語らい 
L'entretien Des Muses
・ドメニコ・スカルラッティ Domenico Scarlatti
  "ソナタ イ長調
    K. 208 アンダンテ・エ・カンタービレ、K. 209 アレグロ"
  "Sonata en la mayor
     K. 208: Andante e cantabile, K. 209: Allegro"
・ピエトロ・ドメニコ・パラディエス Pietro Domenico Paradies
  "ソナタ第8番 ホ短調
     第1楽章 アレグロ、第2楽章 プレスト"
  "Sonata di Gravicembalo VIII, Mi minore
    1. Allegro 2. Presto"
・カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ Carl Philipp Emanuel Bach
  『フォリア』による12の変奏曲 ニ短調 Wq118/9
  12 Variations auf die Folie d'Espagne, d-Moll

 

西山まりえ Marie Nishiyama
 チェンバロとヒストリカル・ハープ2種の古楽器を自在に操る希有なプレーヤーとして世界的に知られ、数多くのコンサート、音楽祭や録音に参加。ルネ・ヤーコプス、カルロス・ヌニェス、ミカラ・ペトリ、山下洋輔、波多野睦美、藤原道山、森山開次など幅広いジャンルに亘るアーティストとの共演は常に多くの反響を呼んでいる。国内外レーベルでの録音はその多くが「レコード芸術」誌特選盤や朝日新聞推薦盤に選ばれるなど高く評価されている。2019年リリースの「J.S.バッハ:トッカータ集」は、令和元年度文化庁芸術祭参加作品、朝日新聞推薦盤、「レコード芸術誌」特選盤に選ばれた他、様々な雑誌で採り上げられ話題となっている。王子ホール主催シリーズ「西山まりえの歴女楽」レギュラー出演。新日本フィルハーモニー交響楽団「バッハ:ブランデンブルク協奏曲」ソリストとして共演。東京音楽大学ピアノ科卒業、同大学研究科修了後、ミラノ市立音楽院、バーゼル・スコラ・カントールムに留学。第11回山梨古楽コンクール・チェンバロ部門第1位(第23回同コンクール審査員)および栃木[蔵の街]音楽祭賞受賞。古楽ワークショップ「信州アーリーミュージック村」芸術監督。武蔵野音楽大学非常勤講師。

☆ 感染症対策のため、会場にご入場いただける人数制限がございます。
  動画上映のご鑑賞を希望される方は、入館チケットお申し込みの際にご入場予約をお願いいたします。

そのほかの催し

・楽器試奏・見学

  Aホール (13:00-14:00, 17:30-18:00)

  Bホール(17:00-18:00)

 

CD・楽譜などの販売 : 13:00-17:00

      アカデミア・ミュージック、ユニヴァーサル社、道和書院

 

・内外からの動画上映、展示ほか : 13:00-18:00

  [動画上映] 楽器メンテナンス、ペーパークラフト、内外からの動画上映

  DVD上映、SPレコード視聴 ほか

■フェイスブック、X(ツイッター)でも速報をUPしています。